ペットフードの劣化が愛犬・愛猫に与える影響：健康リスクと予防策

2025年3月31日

ペットフードの劣化が愛犬・愛猫に与える影響：健康リスクと予防策

ペットの健康を守るためには、高品質なフードを選ぶだけでなく、適切な保存管理も欠かせません。保存方法を誤ると、フードが劣化し、健康トラブルを引き起こす可能性があります。

「最近、愛犬がご飯を残すようになった…」「食器に近づいてクンクン嗅ぐだけで食べない…」こんな変化に気づいたことはありませんか？それ、フードの劣化サインかもしれません。

酸化やカビの発生したペットフードは、消化不良や食中毒の原因となり、長期的には深刻な健康被害を招くことも。本記事では、劣化したフードが引き起こすリスクや、安全に保存するためのポイントを詳しく解説します。

1. 劣化したペットフードが引き起こす健康問題

（1）食中毒・消化器系のトラブル

症状：下痢、嘔吐、食欲不振、腹痛

原因：
- 細菌（サルモネラ菌、大腸菌など）の繁殖
- カビ毒（アフラトキシンなど）による中毒

（2）アレルギーや皮膚炎

症状：かゆみ、発疹、脱毛、耳の炎症

原因：
- 酸化した油脂によるアレルギー反応
- ダニやカビの混入による皮膚刺激

（3）栄養不足・代謝障害

症状：体重減少、毛艶の悪化、免疫力低下
原因：
- ビタミンや脂肪酸の酸化による栄養価の低下
- 長期保存によるタンパク質の変性

（4）重篤な疾患のリスク

肝臓・腎臓への負担：カビ毒や酸化物質が内臓に蓄積
がんの要因：発がん性物質（酸化脂質など）の摂取

2. ペットフードが劣化する主な原因

要因	影響
湿気	カビの繁殖、ドライフードのベタつき
高温・日光	油脂の酸化、ビタミンの分解
空気（酸化）	風味の劣化、有害物質の生成
長期保存	栄養素の減少、細菌の増殖（特に開封後）
不適切な容器	害虫の侵入、臭い移り、密閉不足による劣化加速

3. 劣化のサインを見分ける方法

【ドライフードの場合】

チェックポイント	正常	劣化
見た目	粒がバラバラ	塊になる
匂い	素材の香り	油臭い
触感	サクサク	ベタつく
包装	平ら	膨張

【ウェットフードの場合】

見た目：表面にヌメリ、変色（灰色や緑っぽくなる）
匂い：異様な酸味、腐敗臭や異臭がする
状態：缶の膨張（細菌繁殖の可能性）

⚠️ 注意：少しでも「おかしい」と感じたら、絶対に与えないでください！

🔍 アドバイス：月に1度は「フード点検デー」を！

ペット行動の変化でわかるサイン

急に食いつきが悪くなる
体を頻繁になめる（アレルギー反応）
水を大量に飲む

⚠️ 注意：少しでも「おかしい」と感じたら、絶対に与えないでください！

4. 劣化を防ぐための保存のコツ

（1）適切な保存容器を選ぶ

おすすめ：
- ステンレス製密閉容器（湿気・害虫防止）
- 真空保存容器（酸化防止）
NG例：袋のままクリップ止め、プラスチックのふたがゆるい容器

（2）保存場所に気を付ける

理想的な環境：
- 温度15℃以下、湿度50%以下
- 暗くて涼しい場所（冷蔵庫の野菜室も可）
避ける場所：
- シンク下（湿気が多い）、窓際（日光が当たる）

⚠️

温度10℃上昇 → 酸化速度2～4倍UP！
湿度65%超 → カビリスク急増

（3）消費期限を守る

未開封：メーカー記載の期限を厳守
開封後：
- ドライフード：1ヶ月以内
- ウェットフード：冷蔵で2～3日

（4）少量購入・小分け保存

多頭飼いでない場合は小容量パックを選ぶ
大袋は真空分装して冷凍保存（ドライフードも可）

5. もしも劣化フードを食べてしまったら？

🔹 ペットの様子を観察する（食後数時間～24時間は特に注意）
🔹 嘔吐・下痢がある場合は水分補給をしっかり（脱水症状を防ぐ）
🔹 異変があればすぐに動物病院へ（ぐったりしている、血便・血尿が出る場合はすぐ受診）
🔹 他のフードもチェック（保存状態が悪い場合、ほかのフードも劣化している可能性あり）
🔹フードのサンプルを持参（原因特定のため）